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月刊なび161号より 静かな世論が格差に立ち向かった
 投稿日時: 2020/07/01
 コロナ補償を柱とした第二次補正予算案が可決されて国会は閉幕した。雇用政策及び中小企業支援に限定してみると、この短期間にいろいろ変動したが、厚労省も現場の要望に耳を傾けてくれ、野党も雇用新法を共同提案するなどして、現時点ではある程度満足できる制度設計になったのではないだろうか。
 雇用政策の柱である雇用調整助成金では金額と対象者が問題になった。当初は日額の上限を8330円としたが、橋下徹さんなどが大ブーイングし、15000円にまで引き上げられた。また、対象者が雇用保険加入者に限定されることが懸念され、随分世論が沸いた。結果、パートや学生アルバイトなどすべての企業内非正規労働者も支給対象となり、財源は雇用保険外で国庫から支出されることになった。さらに、申請や支払いは企業を通じて行うとされたので、申請を渋る企業が出るのでは、と懸念された。いわば日本の雇用政策の長年の課題だったが、政府はハローワークを通じて労働者が直接受給できるようにしてくれた。これは青天の霹靂だった。
 中小企業支援については、製造業よりサービス業に話題が集中したのは時代を映していたが、休業を求めておいて補償がないなんて言語道断との世論が沸いた。橋下さんなどは、永田町という一等地の議員事務所費を税金で賄っている国会議員には、休業のうえに高い家賃・地代がのしかかる民間の苦しみがわからないのだと舌鋒を極めた。結果、休業補償上限200万円給付を自治体が各々決断し、国も地方交付金で財源を担保した。家賃助成も詳細は未定だが上限600万円の補償が決まった。さらに、無利子無担保で上限6000万円の緊急融資が決まったのも晴天の霹靂で、これは活用できると思った。
 ボクは、ダイヤモンドプリンセス号の失敗やマスクの不人気、臨時給付金のゴタゴタなど、安倍首相が勢いをなくした結果、案外と現実的な政策に落ち着いたと思った。さらに、野党が雇用新法の共同提案など頑張ってくれた。提案者の一人に大阪選出の尾辻かな子さんもおられて良かったと思った。
 雇用保険未加入者にも休業補償するという今回の決定を、新聞などでは「みなし失業」と呼称したが、厳密には「みなし休業」だ。雇用保険法に基づく失業給付は、金額も対象も今回の休業補償には劣るので、まさに「みなし失業」給付への改善措置が求められる。野党共同の雇用新法案では失業前の8割給付が提案されている。さらに、職業訓練給付や生活保護の条件緩和も提案されている。野党には頑張って欲しいと期待する。
 緊急事態宣言のためにデモとか集会こそなかったが、「差別はダメだ、格差をなくせ、置き去りにするな」という世論が沸々と起こり、デモ以上の効果があったと感じた。橋下さんや吉村知事がやけに目立ったりもしたが、世論がうまく野党をまとめて、いい政策が実現したとも感じた。米国での黒人差別抗議の高まりも影響しているのかなぁとも感じた。
 吉村知事は注目度も高まり、都構想に弾みがついたと達観されてるかもしれないが、「静かな世論」はよく見ておられた方が良い。

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