ブランコート

都市型デザイナーズマンション

イタリアンレストラン

リストランテ ベッラファーべ

ガラシャ

ガラシャ

祭り

ながさん祭りロゴ

アジールコート

なにわ筋と鶴見橋商店街の結節点

ガラシャ

ガラシャ

月刊なび71号より 社会福祉の分裂に立ち入る
 投稿日時: 2013/01/04
 ボクは昔こんな話をしつこく繰り返していた。失業率5%とかいうと抽象の話だけど、西成で( 稼働年齢の) 生活保護受給者や就職相談に来る人の住所を地図に落としていくと次々に塗りつぶされていって、複数の困難者や求職者がいる家族を黒塗りにすると、これがけっこうな数になる。地域や家族に失業が偏在する。共働きならぬ「挙家労働」で働き、時に「挙家失業」している。そして、生活保護の「世代間移転」など悪循環を繰り返している。昔々同和問題の勉強で教えられた「多問題福祉」がずっと続いていた。ボクが、これを「失業の偏在」と言って、失業者はハローワークにいるのではなく、あなたの隣にいると訴えて「地域就労支援事業」を提案したのは2001 年の頃だった。
 部落出身者と部落外の人との婚姻は随分進んできていたことを指摘する人は多かったが、一方で、厚生年金の男と厚生年金の女が職場結婚し、国民年金の男と国民年金の女の結婚に「分裂」していっている状況を指摘する人は皆無に近かった。同和対策の進展の中で、とくに部落内の「分裂」は顕著であった。ボクは、西成のこうした現実を、「貧困や困難が一方通行で西成にやってくる」と評していた。
 あれから20 年ほど経った。西成の生活保護は急増したが、その大半は高齢者で、あの頃、国民年金と国民年金の結婚、はたまた「挙家労働」していた人たちで、「世代間移転」から抜け出せなかった人もいる。共済年金や厚生年金の人は社会で多数派になって、多分この総選挙でも、年金や社会保障の行く末を考えながら一票を投じた人も多いだろう。一方、社会の「少数派」になった人たちは、自分には縁のなさそうな年金の話に頓珍漢な相槌を打ちながら、誰に入れるのか迷われただろう。そして、期せずして、あの頃まだ少年少女だった人たちも「少数派」に仲間入りしてきて、社会福祉はさらに「多問題」になったし、その分政治も流動してきた。
 社会福祉はいつも選挙の争点になるが、どの党も社会福祉の「分裂」に深く立ち入らない。せいぜい、公明党が消費税を上げても、生活必需品には軽減税率を適用すると言っただけだった。公明党は創価学会員さんから社会の少数派の声を聴いているからなんだろうが、ほとんど焼け石に水の政策だと思う。ボクは、中川治さんの選挙を手伝いながら(ちょっとだけだったが)、社会福祉を聖域のように扱う政治は、かえってその聖域に足を踏む入れようとしないものだと痛感した。橋下さんも、自分の言葉で語る稀有な政治家だけど、福祉はいたって苦手なようで、急に口下手になった。部落解放運動や社会運動や社会的企業は、自らの役割を見直した方が良いと思った選挙だった。
(株)ナイス代表取締役 冨田一幸

月刊なび70号より 橋下さんが市長を辞めなくて良かった
 投稿日時: 2012/12/03
 この拙文がお目に留まる頃にはもう選挙戦の真只中だろうから、ちょっと間の抜けたものになるのを承知で書いている。この選挙のボクの一番の感想は、橋下さんが市長を続けて良かったということだ。ボクの周りは橋下さん嫌いがほとんどだから、敵失を期待するように「橋下は出る」が大方の予想で、一時ボクもそう疑ったが、彼は踏みとどまった。一期はやって、地下鉄や水道やゴミ回収等現業部門の民営化はやり遂げて欲しい。その過程を経ずして「都市経営」の新しい道は拓かれないと、ボクは思っている。
 橋下さんはいわばサッチャーで、ボク達はブレアになると、いいとこ取りしてはダメだ。労働党の既得権益と非効率を剥いだのはサッチャーで、その後にしかブレアの「第三の道」は拓かれなかった。リアルな事例を挙げるとひんしゅくを買うが、ボクは、人権博物館( リバティおおさか) の展示内容を否定した橋下さんはNO だが、運営の非効率を断罪した橋下さんはYES だ。非効率( そこには既得権もある) を排さないと持続可能な人権施策は生まれないことはわかりきったことだったが、橋下さんしか実行しなかった。部落解放運動は評価するが、同和対策は利権を産んだから全廃すると言う態度も毅然としている。ボクの?ナイスも巷間、同和対策の所産でしかないとか、「地域立社会福祉法人」も同和対策の「手切れ金」でしかないと言われてるし、言われなくても思われている。ここの忍耐が肝だとわからないと、ボク達は所詮、時代の葛藤に咲く「あだ花」でしかない。日本のブレアはもっと先になる。
 さて選挙だ。改革の後にどんな道を創るのかと期待もしたが、橋下さんは、あっさり「日本維新の会」を旗揚げし、あっさり石原さんと合流して、うんと右に舵を切った。ひょっとして彼は、所詮改革は権力への「行きがけの駄賃」と思っているのではとさえ疑った。週刊朝日の出自報道への見事な反撃に、ボクが感じた「隙はないが、好きになれない完璧」と同じだ。それでも、ボクは、彼は部落差別と闘ったし、改革者だと評価する。大阪に限られているが、これほどの改革をやったのは橋下さんしかいないから、「維新」は躍進するだろうが、うんと右に行ってしまった国政の「維新」にボクは期待しない。
 難しい投票になるが、改革の芽を探すしかない。東京だったら福田依里子さんの「みどりの風」だ。釜ヶ崎を見て、「多くの困難を抱えながらも、現場の状況を踏まえた独自の制度でチャレンジしている地域でもある」という優しい目線が気に入った。ずっと改革者だった中川治さんを応援するけど、ボクは票を持っていない。比例選挙は「オリーブの木」に期待したが、できなかったから、中川さんが行った、好きになれないけど、ブレない「小沢党」を応援する。
(株)ナイス代表取締役 冨田一幸

月刊なび69号より 「西成特区構想」が発表された
 投稿日時: 2012/11/01
 「西成特区構想有識者座談会報告書」が10 月11 日付で公表された。「福祉と経済の共振」が基調とボクは読んだが、抑制の効いた良い報告書になっている。それにしても、短期間でよくまとめたものだと鈴木亘大阪市特別顧問をはじめとする委員の皆さんに敬意を表したい。
 特区と言っても国に申請するわけではなく、橋下大阪市長に「西成区のえこひいき」を提案するのが西成特区構想で、そうなると、報告書ではまだ半ばとなり、臣永西成区長がこれに実現性を担保して本提案にすると理解したら良いのだろう。実現性の担保とは、一に、現行政策を適正化することで無駄を省くこと。二に、現行政策を付加価値を生み出す施策に再構築すること。三に、大阪市全般の施策を見通して西成区に先行投資してもらうこと。平易に言えば、臣永区長が1/3ぐらいの財源を捻り出し、残りの2/3は橋下市長が捻出するというようなものか?着任間もない臣永区長は大変だし、鈴木さんも構想の財源捻出も提案しなければならないから大変だ。
 臣永区長の就任時の提案は三つあった。一つは、「生活保護を半減する」で、これはちょっと大見得だから、保護費を( 半分とまで言わなくても) 地域経済に還流させることと理解したら良い。二つは、「若者等失業者を公務員にする」だが、これは公共サービスで雇用を生むと理解したら良いかと、過日区長に尋ねたら「そうだ」と答えられた。西成区最大の「雇用産業」は医療・福祉産業で、報告書が指摘するようにNPO等もこの産業を下支えし、ボクは賃貸住宅事業も「社会住宅」で福祉産業になると思ってきた。ここに西成の潜在力がある。報告書が、教育もまた産業であるという指摘も至当だ。公共サービスをもっと大きくしたような「社会サービス市場( ソーシャル・マーケット)」がそこにある。三つは、「西成区をきれいする」だが、ボクは、臣永区長のこの提案が一番気にいってる。区長は、この提案への「えこひいき」を橋下市長に迫って欲しいと思う。西成区先行でゴミの分別回収モデルを実施できないか、市の未利用地に就労支援型リサイクル工場をつくれないか、はたまた、市長が打ち出した清掃事業の民営化を西成区で先行モデルとして「市民事業」でやらせてもらえないか、この地域環境事業に生活保護受給者も従事できないか、住民がボランティアで参画し、リサイクルの対価を地域活動に還流できないか等々。「えこひいき」ならぬ「エコひいき」だ。
 ボクは、臣永区長のちょっと突飛な(失礼)アイデアと、「チーム鈴木」の力仕事( 福祉と経済の共振) が響きあって、西成特区構想が走り始めると共感したが、読者の感想はいかがだろう。
(株)ナイス代表取締役 冨田一幸

« 1 ... 24 25 26 (27) 28 29 »
_