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月刊なび127号より セーフティネット住宅で都市力アップ
 投稿日時: 2017/08/31
 わが国の住宅家賃応援制度というのは、欧米諸国に比べていたって貧弱なもので、公営住宅と生活保護の住宅扶助と、生活困窮者自立支援法による「住宅確保給付金」の三つしかなかった。ようやく今年、「住宅確保要配慮者(以下「要配慮者」)に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部改正案」が成立し、要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として空家等を都道府県に登録する「セーフティネット住宅(通称)」が制度化された。
 この法改正によって、要配慮者は、保証金等が免除されるとともに、おおよそ月額4万円未満の家賃助成を受けることができ、家主には住戸改修費も補助される。サービス付き高齢者住宅も対象となる。但し、国の補助を受けるには自治体が「住宅供給計画」及び「居住支援協議会」を設置する必要があり、大阪市は現在のところ態度未定らしい。また、家主は、対象物件を「要配慮者専門住宅」として10年以上は塩漬けにしなければならない。国は、年間5万戸、5年で17・5万戸を目標にしているそうだが、人口減少もあって公営住宅の大幅増は見込めないし、民間賃貸住宅等の空家、空室問題は深刻だから、いわば「借り上げ型公営住宅」として、都市の住宅市場にも好影響を与えるかもしれない。
 振り返って、西成区北西部のまちづくりでは、20年ほど前に、民間老朽賃貸住宅の共同建替に対する家賃助成制度(従前家賃と新家賃の差額の2/3を公費助成)を全国に先駆けて実現した。その時から入居者、事業者、地域の三方よしの住宅政策を検討してきたから、今度の法改正には大いに期待したい。
 折しも、大阪市立大学による大阪市の14万人の生活保護者ビッグデータ解析で、他都市から大阪市に流入してから短期間に生活保護を受給した市民が増えているとの新聞報道があった。他都市に同様のデータはないので多いとか少ないとかは比較できないが、大阪市には仕事がある、就労支援がある、相談所がある、良い住居があるとの期待(裏返しの失望)が背景にあるというのなら、大いに関心がある調査結果だ。高度経済成長期ほどに流入人口が多いはずはないが、外国人も増え、或いは地方からの流入者も増え、その人特有の課題も抱えておられるなら、大阪市は、必要な就労支援や住宅支援、さらにはコミュニティ支援を講じることで都市の魅力をアップさせることになると好意的に捉えたら良いと思う。また、国には、生活保護費の流入者分は全額国家負担にせよと提案しても良いと思う。
 昔、西成公園がホームレスに占拠されていると住民のストレスが高まった時、「公園があって良かった」との住民の呟きが、その場を収めた。ボクは「公園が福祉になってる」と感じ入り、その後「公園で寝てる人から、公園で働く人へ」のコピーで都市公園の指定管理者に挑戦した。「セーフティネット住宅」で良い住まいを提供したいものだ。

株式会社ナイス
代表取締役 冨田 一幸


※訂正 8月号のいい湯加減の中に記載の誤りがありましたので、下記の通り訂正いたします。
(誤)筒井美紀准教授 ↓ (正)筒井美紀教授
深くお詫び申し上げます。

月刊なび126号より 運動が行政政策になったという逸話
 投稿日時: 2017/08/01
 特別区か総合区かという行政機構の議論の下地として欠かせないのが、流入者が多い「母都市」大阪市の労働行政のあり方議論だが、法政大学の筒井美紀教授が面白い論稿を発表されている。「大阪府における地域雇用政策の生成に関する歴史的文脈の分析‐就労困難者支援への体系に関する総評労働運動の影響‐」という難しそうなタイトルだ。要は「労働運動が労働行政になった」という話だ。
 いまトレンディな生活困窮者へ就労支援政策の原型となったのが「大阪型地域雇用政策」だ。その内容は、一つに、雇用政策がまだ地方自治体のテーマではなかった1990年代に、大阪府が「労働行政地域総合システム」を発案し、商工労働部に「雇用推進室」を設置したこと。二つに、これに続いて大阪府が「地域就労支援事業」を発案、さらに「行政の福祉化」という理念から委託物件契約に「総合評価入札制度」を導入したこと。三つに、国が無料職業紹介事業を認可(2003年)すると、豊中市がいち早くこれを活用し、「豊中モデル」と称される就労支援に取り組んだことだ。
 この「大阪型雇用政策」も一朝一夕になったはずがないと、筒井准教授は、元大阪府職員の橋本芳章さんや元豊中市職員の西岡正次さん、元部落解放同盟役員のボクと、´A ワーク創造館館長の高見一夫さんの聞き取りを行った。その取材方法はちょっと変わっていて、ボクの場合、所属する西成支部が「同和対策事業のオルタナティブ」に取り組んでいたことや、その昔、ボクが故上田卓三代議士の秘書もやっていたことにまで言及し、四人がほぼ同年代で、1970年代の大阪総評を中心にした労働運動と部落解放運動の共闘の時代を経験していたことに着目している。そして、四人がそのフィールドワークにおいて、「異質な他者との出会いという、情念を揺さぶられる体験」を伴っていたがゆえに、既存の制度や事業の射程と限界とが見えたのだろうと分析している。
 1970年代、部落解放運動との共闘を始めた大阪総評労働運動は、組合員にはなっていない都市労働者と出会い、部落解放運動もまた、障害者等の都市生活者と出会い、その悩みや願いが既存の制度や事業を超越したものであることに気づき、葛藤する。残念ながら(と言おうか)労働運動の方はそれを進取する暇もなく連合結成へと向かったが、大阪府や基礎自治体がその財産を進取した。つまり、光栄なことに、筒井准教授は、労働運動や解放運動の試みが「自治体政策になった」と評価してくれている。
 ボクは、大都市においては「地域」だけでは括れない「流域」とでも表現すべき都市空間があると言ってきたが、その「流域」にかつて大阪総評が立ち合い、はたまた「地域の重層性」に部落解放運動が立ち入ったのだと思う。

株式会社ナイス
代表取締役 冨田 一幸

転載の許可をいただきましたのでご覧ください。↓

大阪府における地域雇用政策の生成に関する歴史的文脈の分析
‐就労困難者支援への体系に関する総評労働運動の影響‐
法政大学 筒井美紀教授



※訂正 なび8月号(vol.126)にて記載の誤りがありましたので、本投稿では訂正しております。深くお詫び申し上げます。
(誤)筒井美紀准教授 → (正)筒井美紀教授

月刊なび125号より アベを止める処方箋はないのか
 投稿日時: 2017/06/21
 「どうやったらアベを辞めさせられるか?」依然安定した支持率を誇る安倍首相だが、巷にはそんな会話が広がっている。
 小泉純一郎、野中広務、古賀誠、山崎拓等々の自民党長老は、原発再稼働、安保法、秘密保護法、共謀罪、憲法改正等々の安倍政策を真っ向から批判されている。さらには森友、加計学園問題についても疑念を表明しておられるし、詭弁と野次とせせら笑いを繰り返す首相に「品がない」と戒めておられる。この一連の間違った「政策」を強行させているのは「1強」という「政局」であり、その背景には「小選挙区制」があるというのも、期せずして一致した見解だ。礼を失するかもしれないが、かくいう自民党長老の現職時代の責任も免れないから、「こんなはずじゃなかった」と後悔されての発言なのであろう。それは民進党や野党にも言えることだから、小沢一郎さんも動いておられるのだろう。そして、1強を創り出した政局、選挙制度が、自民党の個々の議員を拘束し、公明党の政策も歪めるという連鎖を生んでしまっているのではないか。そして、困ったことに、国民もこの政局と選挙制度によって、現状の「消極的承認」に誘導されてしまっている。それが安倍首相への高い支持率となっているわけだ。
 さて、「安倍さん」を「橋下さん」或いは「維新の会」に、「憲法改正」を「都構想」に置き換えてみると、いま大阪市政が陥っている状況に酷似している。「(大阪市は)今のままで良い」では、橋下さんのキャラクターや維新政治を評論するだけで、橋下(維新)との改革競争にはならないのと同じように、「小選挙区が元凶」では、原発や憲法という「政策」からの逃避と映る。ボクは、都構想には「参加の自治」という対案、安倍政治には「競争に代わる共生」というような対案を示して「政策を問う」こと、それが「アベを辞めさせる」方途だと思う。
 問題はその方法だ。「政策は選挙で争う」だけでは短絡ではないか、とボクは思う。だから、安保法反対を闘ったシールズの若者が「未来のための公共」という新しい市民活動を始めたことなどに強く共感する。大阪市では、都構想(特別区)に代わる対案として「総合区」が検討されているが、8区(合区)案と24区案に分散しているし、何より、教育や福祉がどう変わるのかなど、市民生活との関係はほとんど議論されていない。国と比べると大阪市は小さい。市民活動や社会運動などの様々な小さなファクターが「外国籍住民は住民投票に参加できないか」「NPO等市民活動と町会との協働はできないのか」等々、井戸端会議やSNSを活用したコミュニケーションを広げること、はたまた、総合区の政策合意を実現することで、実のある政策競争を演じることは可能ではないか。その結果如何で、都構想(大阪市の解体)は止められるし、アベ暴走を止める力にもなりうる、ボクはそう思う。

株式会社ナイス
代表取締役 冨田 一幸

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