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月刊なび153号より 全世代型社会保障に対案を
 投稿日時: 2019/11/01
 安倍内閣最重要政策は「全世代型社会保障」だ。これをここ10年の大阪での「住民参加型自治体改革」に置き換えてみた。維新が都構想を提唱したように、社会保障にベーシックインカムを、みたいな議論も起こってくると理解したら良い。総論は結構である。当然財源論(都構想は組織論)が議論になるのも了解だ。だが先立つのは、いまの社会保障に何が足らないかの国民的共感だ。その点では、「福祉は生活者が与党」「野党が与党」の構えがないと、「いまの社会保障は高齢者優遇だ」と煽情的な議論になって、世論は分裂し、議論は空洞化してしまう。野党や社会運動の役割は小さくない。切実な生活者要求を全世代型及び財源論に繋げた提案が必要だ。大阪改革では、もう一つの与党、つまり市民あるいは現場を取りまとめる「生活者の与党」が不在だったし、不在のままだ。
 ボクの懸案の政策の一つは、低所得者対策に母子家庭等への家賃助成や生活保護の「住宅扶助単給化」を加えることだ。これは「住まい安心保障」として全世代型だし、就労支援や地域の空家対策に繋がり、回りまわって財源論にもなる。野党や公明党、あるいは社会運動に期待したいテーマだ。
 もう一つは、不安定就労者や求職者対策だ。厚生年金加入者の拡大も大事だし、離職期でも見放さない「労働者手帳」や職業訓練助成が必要だ。高齢者の在職者年金や繰り下げ給付の改革とも繋げて全世代型の議論にしても良い。自治体の公共サービス契約をモデルに、ディーセントワーク(尊厳ある働き方)を奨励する分権化に繋げたら、社会保障は社会投資になる。
 さらにもう一つ、これは省庁の雇用率改ざん事件で野党に突っ込んで欲しかった障がい者雇用だ。ペナルティ(法定雇用)型からインセンティブ(共生雇用)型に変えることだ。そうすれば、法定雇用率対象外の中小企業やソーシャルファーム(障がい者や就職困難者と共に働く事業体のこと)やNPO 等を育成、振興する効果もある。返すがえすも、障がい者雇用を「駆け込み雇用」で「処理」した政治には失望した。これらは、れいわの山本太郎さんが仰る「消費税より社会投資」ということでもある。太郎さんにはアジテーションの次章を聴きたいものだ。
 他にもいろいろ提案はあるが、全世代型社会保障の議論の中から、「福祉は野党が、生活者が、自治体が与党」という政治への「距離」を見直すことが一番有意義だと思う。これは政治改革だ。
 この「福祉(人権でも良い)は与党」という立ち位置が、部落解放同盟大阪府連の赤井委員長が、過日コラムで書かれていた「地域政党を議論しても良い」という主訴に通底している気がする。赤井委員長は、その主訴の前段に、政治への「蚊帳の外感」を吐露されていた。多分、維新側から見れば降参宣言にも聞こえるような率直さに、むしろボクは好感を持った。「全世代型社会保障」なのに生活者(当事者)は「蚊帳の外」、それだけは避けないと、国民はまた失望する。

月刊なび152号より 世界遺産のような中間支援組織認定
 投稿日時: 2019/09/30
 先般施行された大阪府ハートフル条例を読み解くキーワードの一つが、福祉と市場に橋を架ける「中間支援組織」を認定するということ。これって世界遺産登録のようなものだと例えると、想像力を広げてもらえるだろうか。エルチャレンジは、ビルメン市場でその役割が顕著と評価されて、先頃認定第一号となった。Aダッシュワーク創造館は、製靴産業や大正区のものづくり産業、はたまた青森県のりんご生産や石川県の温泉旅館等にアプローチしていて、近々認定候補にノミネートされるのではないかと期待している。
 わがまちの西成製靴塾もそんな大志を抱いても良いと思う。製靴塾は行政の財政補助を全く受けずに、もう20年続けてきて約200人の修了生を送ってきた。この際、カリキュラムや支援体制を文字化して、ハートフル条例審議会に提出する準備をしたらいいと思う。ひょっとすると、Aダッシュと共同体で認定申請が良いのかも。その際、民設民営のにしなり隣保館のサポートを忘れずに記述して欲しい。
 Aダッシュは、俗っぽく言えば橋下改革や民主党政権の事業仕分けという「逆風」に耐えてきた。製靴塾も似たような境遇を経てきた。橋下さんはもういないけど、吉村知事や松井市長が、改革の跡地に咲いたこの花を慈しんでくれると、
ボクは期待する。
 さてさて、話は思い切り飛んで政治の話。安倍一強の原因は野党の人気がないからと言われて久しい。安倍与党が野党のお株を取ってしまっているとも指摘される。最低賃金が典型で、官邸主導で最賃が上がっているかに見える。「シッタカ」じゃないが、最賃には地域最賃だけじゃなく「特定最賃」つまり地域別産業別最賃というのもある。皮革とか製靴産業などは、産業分布が一定地域に集積し
ていて、この特定最賃に向いている。何よりその産業の関係者の円卓会議が面白そうだ。ボクは、安倍さんの最賃にはストーリーが不足していると思う。つまり、就労支援や企業支援の全体像がわかりにくく、最賃が景気対策にしか見えない。悲しいかな、野党の最賃政策もほとんど同レベルだと思う。だから、「安倍最賃、麻生最賃」に化ける。
 ボクは、最賃も就労支援も生活産業も、そして地域再生も一体となったサクセスストーリーで描いてみたいと思う。特定最賃なんて風呂敷まで広げて、円卓会議をやってみたい。
 ボクはかねがね、都市には、人々が暮らす「地域」とともに、人々が働く「流域」とでも言い表す「コミュニティ」があると言ってきた。地域再生ならぬ「流域再生」、ハートフル条例による中間支援組織認定に、そんな夢を膨らませている。政治に話が飛んだのは、政治家や政党に、とくに野党に、この話を拾って欲しいと思ったからだ。

株式会社ナイス
冨田 一幸

月刊なび151号より 障がい者が法を変える
 投稿日時: 2019/09/03
 「れいわ」の重度障がい者が参院比例選挙の特定枠から立候補した時、よくこんなこと考えたものだと仰天した。当選の確率は高そうだった。そうなると、通勤や通学には認められていない介助保障を国会議員にどうするのだろう、ワクワクしながら見てた。法律が認める「合理的配慮」を運用して参院負担するか、いやいや一気に法律改正してしまうか。頑なに障がい者議員の自己負担を求めるか。障がい者国会議員を前に、ごまかしは効かないと思った。
 始まってみると、当事者パワーはやっぱり凄かった。あっという間に参院負担が決まった。でも、それで済む問題ではない。すかさず、障がい者議員は、「私を特別扱いするのか!一刻も早く法律改正を」と質問書を提出した。
 各党、言い方には多少の差が出た。維新の会代表でもある松井大阪市長は、執拗に「議員特権はダメ」とこだわって、山本太郎さんに「昭和のオッさん」呼ばわりされた。本論から逸れたやり取りをあれこれ論じる気はない。松井市長も法改正は必要と言明した。
 これからどうなる。そもそも障がい者の総合支援と大きく構えながら、通勤介助は企業負担と逃げてしまった欠陥の総合支援法だ。さいたま市の女性の重度障がい者が、市役所に直談判したのは2017年7月。市も厚労省に要望したが埒があかない。業を煮やした市は、今年から市独自で通勤介助保障を作ってしまった。このさいたま市の女性障がい者が井戸を掘ったエラい人だ。それを知っているだろうから、れいわの2人も参院特例なんかでは引き下がれない。
 こんなことを目の当たりにして、一体ボクらは何をしてたんだろう、政党も何をしてるんだろう、そう思わせた。だからと言って卑下するんじゃなくて「福祉は当事者が与党、野党が与党」、しみじみそう思う。障がい者議員にそう気づかされた。いま良い経験をしているということだ。
 ボクは、松井市長は合点さえいったら行動は敏な人だと思う。府知事時代の最後には、障がい者就労支援のハートフル条例を改正してくれたから。さいたま市のように国に働きかけてくれると期待もする。さもなくば、大阪市は独自の制度を作ることも辞さないと啖呵を切ってくれても良い。それなら、ボクは、市長の多少の言葉足らずは気にもならない。
 公的通勤介助保障に法律を改正すると言っても、企業の負担はなくならない。公的保障に合理的配慮を重ね合わせることになる。1つの例が大阪府の就労支援条例で考慮された「就労支援費込労務単価」。自治体は就労支援費を予定価格に積算し、企業は雇用する障がい者の実情に合わせた支援計画と突合させる。府認定の中間支援組織がこれをコーディネートし、審議会が検証する。よくできたこの制度は当時知事だった松井市長の功績で、今年の4月から実施されている。上述に「福祉は自治体が与党」と付け加えることもできよう。何せ当事者パワーはすごい!

株式会社ナイス
冨田 一幸

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